皆様、こんにちは。
今回は、長年スーパー歌舞伎の演出を手掛ける横内謙介さんにインタビュー!
スーパー歌舞伎『もののけ姫』への思いを語ってくださいました。
―――宮﨑駿監督の「もののけ姫」をスーパー歌舞伎で演出すると聞いたとき、率直にどう思われましたか。
スーパー歌舞伎を上演するにあたって、
やはりこのような大きなタイトルがくるんだなと、しみじみと感じました。
スーパー歌舞伎だけでも大きな山ですが、
もうひと山が「もののけ姫」ということで慄きましたね。笑
生身の舞台だからこそ面白いもの、
さらには歌舞伎だからこそ表現できる世界を
お客様に楽しんでいただくことがとても大事だろうと思っていて。
歌舞伎ならではの武器を最大限使うことで、この大きな二つの山も、
頂上まで行けるのではないかなと希望を持って取り掛かっています。

―――二代目猿翁さんのそばで、数々の名作に関わってこられたと思いますが、
このスーパー歌舞伎をいま新しい形で未来に繋ぐ面もあるのではないでしょうか。
一番最初に携わったのは『八犬伝』(平成5年4月新橋演舞場)ですね。
その時巨匠たちの下にいた若手たちが、今現役のプランナーとして、
当時のつくり方、テイスト、クオリティを継承できる良いタイミングです。
團子さんはすごく若いですけれど、僕たちがうまく仲立ちをすることで
猿翁さんの持っていた精神性、技術、発想を共有できる大事なチャンスだと思っています。
それからスーパー歌舞伎って、創る伝統なんですよね。
創るなかで初めて猿翁さんの思いが活きますから。
我々が常に創り続けることで、猿翁さんの精神に触れる部分がありますね。

―――一方、タタラ場のシーンや労働の現場など人間の描かれ方は、
横内さんが扉座などで描かれてきた人間の在り方に通じる部分があるのかなと思います。
僕は「もののけ姫」の何に感動したかというと、タタラ場の在りようです。
いかに自然と共存していくかという話ですが、
そこに共存すべきものとして現れるのがタタラ場として表現されるのかと。
そこに、宮﨑駿監督の世界の深さと現代性を感じました。
ですから今回も、そこにはシンパシーを感じながら、
そして歌舞伎俳優の方たちにも活き活きと演じてもらいたいと思っています。
―――どんな楽しみな仕掛けになりそうでしょうか。
今回の僕たちのこだわりは、映像を使わないということ。
歌舞伎の技法を使って、現代的なリズムで、スペクタクルを見せていく。

それに新橋演舞場の機構ありきで製作していますから、
バトン一本に至るまでを使い尽くしてスペクタクルを創り上げます。
俳優の肉体と、重力と時間に生身で戦っているスタッフたちとで、
新橋演舞場という大きな箱でお見せする。
体感してもらうケレンですね。
―――現代に「もののけ姫」をこの形でやる意義はなんでしょうか。
生身の舞台だからこそのテーマになると思うのは、“いのち”というもの。
いま目の前で命が輝いている瞬間、芝居ってそこが見えるのがすごいところですよね。

「もののけ姫」の“生きろ”というコピーがありますが、
これはすごくシンプルだからこそ難しいテーマですね。
いまを生きる者たちがお互いを励まし合うだとか、
それから生きているからこそある“死”さえも愛おしく描いていくだとか、
今回“いのち”をよりリアルに感じていただけたらいいなと思います。
―――最後にお客様にメッセージをお願いします。
スーパー歌舞伎の名に懸けて、
アニメとはまた違う『もののけ姫』を皆様にご堪能いただけるよう、
チーム一丸となって取り掛かりますので、ぜひ体感しに来ていただけたらと思います。
そして何度も観たい作品にしたいと思いますので、
ぜひお早めに、一度目を観にいらしてください!
◆公演日程
2026年7月3日(金)~8月23日(日)
◆チケット発売情報
7月公演分: 好評発売中!!
8月公演分: 6月25日(木)10:00 より発売開始
© 1997 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, ND
