皆様、こんにちは。
本日はサン役の中村壱太郎にインタビュー✨
名台詞「お前にサンが救えるか」への独特な視点や、インスピレーションを得るために訪れたという屋久島でのエピソード、ともに舞台を創る市川團子さんへの熱い信頼まで、たっぷりと語っていただきました。
―――今回この「もののけ姫」という作品を見返してみて、どう感じましたか。
タイトルロールがサンですよね。
改めてサンの魅力を感じながら見返しました。
―――以前「もののけ姫」には、「とても歌舞伎的な決め台詞の印象の残り方がある」と仰っていましたが。
1番感じるのは、「お前にサンが救えるか」というモロの君がアシタカに向かって言う台詞ですね。
他にも随所にあるのですが、言葉が残るってこういうことなのかなと思いました。

―――歌舞伎でも若い女性で、内なる炎を燃やすようなお役があるかと思いますが、今回のサン役はどのように挑もうと考えていますか。
サンは大体15歳という設定がされていますけれど、歌舞伎の女方だと例えば『曽根崎心中』のお初は19歳の設定です。
年齢を超えることができるのは歌舞伎の女方の特徴です。
そのうえで、サンのもつ俊敏さ、人間ではない獣感を大事にしたいですね。
歌舞伎でも人間ならざるもの、狐や鳥などになることがありますから、そういった歌舞伎の特性も活かしながら役を作っていきたいと思います。

―――近年、壱太郎さんは映画「国宝」で女方の所作指導もされたり、少し前には新海誠監督の「君の名は。」で巫女の振付をされていたり、ジャンルを超えた形でのご活躍をされています。今回、こういった経験が活きるところはありますか。
これまでやってきたことが、その都度一番新しい舞台に活かされていて。
新たなものに触れる新鮮さを忘れない気持ちと、歌舞伎という固定概念を持ちすぎずに挑むことですね。
僕たちが絶対と思っていることが、傍から見ると絶対ではないことが多々あるので、その感覚を忘れずに今回も新たな歌舞伎の扉を開いて、みんなで意見を出し合いながら創っていく。
そういう現場にいたいなと思いますね。
―――ご自身のプロジェクトの“ART歌舞伎”では最新のテーマが“DEEP FOREST”というところで少し「もののけ姫」と親和性があるように思いますがいかがでしょうか。
幕開き前からその世界観に誘うという部分や、劇場に入ってから出るまでがエンターテインメントという感覚は「もののけ姫」の中にもあると思いますね。
時代を超えて原生林の中に彷徨うような、そんな空間とスーパー歌舞伎のスペクタクルを体感していただけたらと思いますね。

―――屋久島にも行かれたんですよね。
この公演の稽古前に屋久島に行ってきたんですけれども、「もののけ姫」の原点と言われることもあるように、本当に神秘性を帯びた空間が広がっていて。
実際に目で見る緑であるとか、耳で感じる水の音であるとか、都会では触れることができないものが自分の体の中に入ってくる感覚はありましたね。
―――アシタカ役の團子さんとは、この数年大きな舞台を共にされてきていますが、壱太郎さんから見た團子さんはいかがですか。
とにかく自分の理想郷に突き進んでいく男ですね。
そして彼の目指すところには、(二世)猿翁のおじさまがいらっしゃって。
その血を継いだ團子君が新たなスーパー歌舞伎を創る、そこに僕はなんでもやれることはやって、いろいろなことを話し合って、その一端を担えたらと思いますね。
この『もののけ姫』をきっかけに、また新たな歌舞伎の未来の道が開けていけたらいいなと思います。
エボシ御前を勤める時蔵さんは、女方として大好きな先輩であり、また大切な友でもあるというなかで、一緒に新たなものを創れることは嬉しいです。
乙事主を勤める中車さんとは、いままで様々なことをともに乗り越えてきたという思いもございます。
役者同士の経験値を活かしながら、この作品をみんなで、いい意味で攻めの姿勢で向かっていけたらいいのではないかと思いますね。

―――お客様へ一言お願いします。
歌舞伎だからこそ、あっと驚くような瞬間がたくさんあると思いますので、ぜひ体感しに劇場にいらしていただけたらと思います。
僕も“歌舞伎版 サン”をお届けしますので、楽しみにしていてください。
◆公演日程
2026年7月3日(金)~8月23日(日)
◆チケット発売情報
7月公演分: 好評発売中!!
8月公演分: 6月25日(木)10:00 より発売開始
© 1997 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, ND
